
内装工事におけるクロス工事とは?費用相場・種類・選び方をプロが解説

オフィスや店舗、テナントの内装工事を検討する際に、空間の印象を大きく左右するのが「クロス工事」です。
クロスとは、壁や天井に貼る壁紙のことです。内装工事の中でも比較的身近な工事ですが、実は選び方や施工方法によって、仕上がり・耐久性・メンテナンス性に大きな差が出ます。
「クロス張り替えの費用はどれくらいかかるのか」
「店舗やオフィスではどんなクロスを選べばよいのか」
「安いクロスと高いクロスは何が違うのか」
「クロス工事で失敗しないためには何に注意すべきか」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
クロス工事は、単に壁紙を貼り替えるだけの工事ではありません。下地の状態、物件の用途、使用するクロスの種類、施工範囲、将来的な原状回復まで考えて進めることが大切です。
本記事では、内装工事におけるクロス工事について、費用相場・種類・選び方・施工の流れ・注意点まで詳しく解説します。
内装工事におけるクロス工事とは?

クロス工事とは、壁や天井に壁紙を貼る内装仕上げ工事のことです。
一般的には「壁紙の張り替え」と呼ばれることも多く、住宅だけでなく、オフィス、店舗、飲食店、クリニック、公共施設、テナント物件など、さまざまな建物で行われます。
クロス工事には、大きく分けて以下のような目的があります。
- 汚れた壁や天井をきれいにする
- 空間の印象を変える
- 店舗やオフィスのデザイン性を高める
- 退去時に原状回復する
- 老朽化した内装を補修する
- 防汚・消臭・抗菌など機能性を高める
クロスは面積が大きいため、空間全体の印象に大きく影響します。床や照明、什器を変えなくても、クロスを張り替えるだけで清潔感や雰囲気を大きく変えることができます。
一方で、クロス選びや下地処理を間違えると、仕上がりにムラが出たり、短期間で剥がれたり、汚れが目立ちやすくなったりすることもあります。
そのため、クロス工事では「見た目」だけでなく、「用途」「耐久性」「清掃性」「施工後の使いやすさ」まで考えることが重要です。
クロス工事の費用相場

クロス工事の費用は、施工面積、クロスの種類、下地の状態、既存クロスの撤去有無、天井施工の有無、施工場所の条件によって変わります。
一般的なクロス張り替えの費用は、約1,200円〜2,000円/㎡がひとつの目安です。
ただし、これは量産クロスを使用し、下地の状態が大きく悪くない場合の目安です。機能性クロスやデザイン性の高いクロスを使用する場合、下地補修が多い場合、夜間工事や休日工事が必要な場合は、費用が高くなることがあります。
クロス工事の費用目安
| 工事内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 既存クロスの張り替え | 約1,200円〜2,000円/㎡ |
| 機能性クロスへの張り替え | 約1,800円〜3,000円/㎡ |
| デザインクロス・アクセントクロス | 約2,200円〜3,500円/㎡ |
| 下地補修 | 状態により変動 |
| 天井クロス張り替え | 壁より高くなる場合あり |
| オフィス・店舗のクロス・床仕上げ | 約2.5万円〜5万円/坪 |
クロス工事は、単価だけで比較すると安く見える場合があります。しかし、実際の見積りでは、既存クロスの剥がし、下地処理、廃材処分、養生、家具や什器の移動、夜間作業費などが別途かかるケースもあります。
そのため、見積りを見る際は「1㎡あたりの単価」だけでなく、「どこまでの作業が含まれているか」を確認することが大切です。
クロス工事の費用が高くなりやすいケース
クロス工事では、以下のような場合に費用が高くなりやすくなります。
- 施工面積が広い
- 天井も張り替える
- 既存クロスの剥がしに手間がかかる
- 壁の下地が傷んでいる
- 穴や凹みの補修が必要
- カビや雨漏り跡がある
- 機能性クロスやデザインクロスを使用する
- 高所作業が必要
- 什器や棚の移動が多い
- 営業時間外の夜間・休日工事になる
特に、店舗やオフィスでは、営業を止めずに工事を行うために夜間や休日の施工が必要になることがあります。その場合は、通常の工事よりも人件費が高くなる可能性があります。
クロスの主な種類
- ビニールクロス
- 量産クロス
- 1000番クロス
- 機能性クロス
- アクセントクロス
クロスには上記のような種類があります。見た目だけで選ぶのではなく、用途や施工場所に合わせて選ぶことが大切です。
クロスの種類1. ビニールクロス
最も一般的に使われているクロスです。
価格が比較的安く、デザインや色柄の種類が豊富なため、オフィス・店舗・住宅など幅広い場所で使用されています。
汚れに強いものや、防カビ・抗菌機能を持つものもあり、コストと機能性のバランスが取りやすいのが特徴です。
クロスの種類2. 量産クロス
量産クロスは、シンプルな白系や無地系が中心のクロスです。
価格を抑えやすく、賃貸物件の原状回復やオフィスの全面張り替えなどでよく使われます。
大きなこだわりがない場合や、清潔感を重視したい場合には、量産クロスでも十分にきれいな仕上がりになります。
クロスの種類3. 1000番クロス
1000番クロスは、量産クロスよりもデザインや機能の選択肢が多いクロスです。
色柄、質感、機能性にこだわりたい場合に向いています。店舗の客席、受付、会議室、クリニックの待合室など、空間の印象を高めたい場所に使われることが多いです。
ただし、量産クロスより費用は高くなりやすいため、全面に使うのではなく、目立つ部分だけアクセントとして取り入れるのもおすすめです。
クロスの種類4. 機能性クロス
機能性クロスとは、見た目だけでなく、特定の機能を持たせたクロスのことです。
代表的なものには、以下のような種類があります。
- 防汚クロス
- 抗菌クロス
- 消臭クロス
- 防カビクロス
- 表面強化クロス
- 撥水クロス
- 吸放湿クロス
飲食店やクリニック、トイレ、休憩室、喫煙室、ペット関連施設などでは、汚れ・臭い・湿気への対策が必要になるため、機能性クロスを選ぶとメンテナンスしやすくなります。
クロスの種類5. アクセントクロス
アクセントクロスとは、壁の一部分だけ色柄の違うクロスを貼る方法です。
全面を同じクロスにするよりも、空間にメリハリを出しやすく、店舗やオフィスの印象づくりに役立ちます。
例えば、店舗の入口正面、受付背面、会議室の一面、カウンターまわりなどにアクセントクロスを使うことで、コストを抑えながらデザイン性を高めることができます。
オフィス・店舗・飲食店に合うクロスの選び方

クロスは、場所や用途によって適した種類が異なります。ここでは、オフィス・店舗・飲食店ごとに選び方のポイントを解説します。
オフィスに合うクロス
オフィスでは、清潔感・集中しやすさ・メンテナンス性を重視することが大切です。
執務スペースには、白・グレー・ベージュなどの落ち着いた色が向いています。明るい色を選ぶことで、空間を広く見せやすくなります。
一方で、会議室や受付には、企業イメージに合わせたアクセントクロスを取り入れるのもおすすめです。コーポレートカラーを一部に使うことで、来客時の印象を高めることができます。
ただし、柄が強すぎるクロスを広範囲に使うと、落ち着きにくい空間になることがあります。オフィスでは、全体はシンプルにまとめ、ポイントでデザインを入れるのが失敗しにくい選び方です。
店舗に合うクロス
店舗では、ブランドイメージやターゲット層に合わせてクロスを選ぶことが重要です。
美容室やサロンであれば、清潔感や高級感を出せるクロスが向いています。アパレルや物販店であれば、商品が引き立つように、主張しすぎない壁面づくりも大切です。
店舗の場合、壁はお客様の視界に入りやすいため、クロスの色や質感によって印象が大きく変わります。
ただし、見た目だけで選ぶと、汚れや傷が目立ちやすくなることがあります。人が触れやすい壁、通路沿い、レジ周辺、試着室などには、汚れに強いクロスや表面強化クロスを選ぶと安心です。
飲食店に合うクロス
飲食店では、デザイン性に加えて、汚れ・臭い・湿気への強さが重要です。
客席では、お店の雰囲気に合わせたクロスを選びつつ、油汚れや手垢が目立ちにくい色柄を選ぶとよいでしょう。
厨房まわりや水回りでは、クロスよりも清掃性の高い仕上げ材が適している場合もあります。クロスを使用する場合でも、防汚・防カビ・撥水などの機能性を確認しておくことが大切です。
また、飲食店では火を使う設備があるため、場所によっては防火性能や内装制限にも注意が必要です。物件の用途や面積、設備条件によって必要な仕様が異なるため、施工前に専門業者へ確認しましょう。
クロス工事の流れ

クロス工事は、ただ新しい壁紙を貼るだけではありません。きれいに仕上げるためには、事前確認や下地処理が重要です。
クロス工事の流れ1. 現地調査
まずは、施工する壁や天井の状態を確認します。
既存クロスの劣化具合、汚れ、剥がれ、カビ、穴、凹み、下地の浮き、雨漏り跡などを確認します。
オフィスや店舗では、什器や棚、照明、空調、コンセント、スイッチの位置も確認が必要です。
クロス工事の流れ2. クロスの選定
現地調査後、用途やデザインに合わせてクロスを選びます。
全面張り替えの場合は、コストを抑えやすい量産クロスが選ばれることも多いです。一方、店舗や受付など印象を重視する場所では、1000番クロスやアクセントクロスを使うこともあります。
この段階で、色柄だけでなく、汚れにくさ、清掃性、防カビ性、耐久性も確認しましょう。
クロス工事の流れ3. 既存クロスの撤去
張り替えの場合は、既存クロスを剥がします。
古いクロスがきれいに剥がれない場合や、下地が傷んでいる場合は、想定よりも作業に時間がかかることがあります。
クロス工事の流れ4. 下地処理
クロス工事で仕上がりを左右するのが下地処理です。
壁に穴や凹み、段差、ひび割れがある場合は、パテ処理などで平らに整えます。
下地処理が不十分なままクロスを貼ると、表面に凹凸が出たり、継ぎ目が目立ったり、剥がれやすくなったりします。
クロス工事の流れ5. クロス貼り
下地を整えたら、新しいクロスを貼ります。
壁や天井の寸法に合わせてクロスをカットし、専用の糊を使って貼り付けます。柄物クロスの場合は、柄合わせが必要になるため、無地のクロスよりも手間がかかる場合があります。
クロス工事の流れ6. 仕上げ・確認
施工後は、継ぎ目、浮き、シワ、糊残り、汚れなどを確認します。
問題がなければ、清掃を行い、工事完了となります。
クロス工事で失敗しないための注意点
- 安さだけで業者を選ばない
- 下地の状態を確認する
- 用途に合わないクロスを選ばない
- サンプルだけで判断しない
- 原状回復の条件を確認する
クロス工事は比較的シンプルに見える工事ですが、上記のような注意点を押さえておかないと、仕上がりや費用面で後悔することがあります。
注意点1. 安さだけで業者を選ばない
クロス工事は、㎡単価だけを見ると業者ごとの差が分かりやすい工事です。
しかし、安さだけで選ぶと、下地処理が不十分だったり、施工範囲が限定されていたり、追加費用が発生したりすることがあります。
見積りでは、クロス代だけでなく、既存クロスの撤去、下地処理、廃材処分、養生、家具移動、清掃まで含まれているか確認しましょう。
注意点2. 下地の状態を確認する
クロスは薄い仕上げ材のため、下地の状態がそのまま表面に出やすいです。
壁に凹凸やひび割れがある場合、クロスを貼ってもきれいに見えないことがあります。特に、古いテナントや原状回復前の物件では、下地補修が必要になるケースも少なくありません。
現地調査の段階で、下地の状態を確認してもらいましょう。
注意点3. 用途に合わないクロスを選ばない
見た目が気に入ったクロスでも、使用場所に合っていないと失敗することがあります。
例えば、汚れやすい場所に白いクロスを使うと、短期間で手垢や擦れが目立つことがあります。湿気が多い場所に防カビ性の低いクロスを使うと、カビが発生しやすくなることもあります。
オフィス、店舗、飲食店、トイレ、バックヤードなど、場所ごとに適したクロスを選びましょう。
注意点4. サンプルだけで判断しない
クロスは、小さなサンプルで見た印象と、実際に広い面に貼った印象が変わることがあります。
小さく見ると落ち着いて見える色でも、壁一面に貼ると濃く感じることがあります。柄物クロスも、広範囲に使うと圧迫感が出る場合があります。
不安な場合は、施工事例や大きめのサンプルを確認すると安心です。
注意点5. 原状回復の条件を確認する
賃貸オフィスやテナントの場合、退去時に原状回復が必要になることがあります。
入居時にデザイン性の高いクロスや特殊な仕上げ材を使うと、退去時に撤去や復旧費用が高くなる可能性があります。
クロス工事を行う前に、貸主や管理会社との契約内容を確認し、原状回復の条件を把握しておきましょう。
クロス工事の費用を抑えるコツ
- 量産クロスを活用する
- アクセントクロスは一部だけにする
- 既存の下地を活かす
- 工事範囲を明確にする
- 早めに相談する
クロス工事は、工夫次第で費用を抑えられます。
量産クロスを活用する
全面張り替えを行う場合は、量産クロスを活用することで費用を抑えやすくなります。
白系やベージュ系のシンプルなクロスであれば、清潔感も出しやすく、オフィスやテナントにも使いやすいです。
アクセントクロスは一部だけにする
デザイン性の高いクロスを全面に使うと、材料費も施工費も高くなります。
受付背面、店舗入口、会議室の一面など、目立つ場所だけにアクセントクロスを使うことで、費用を抑えながら印象を変えることができます。
既存の下地を活かす
壁を新しく作り直すよりも、既存の下地を活かしてクロスを張り替える方が費用を抑えやすくなります。
ただし、下地が大きく傷んでいる場合は、無理にそのまま施工すると仕上がりが悪くなる可能性があります。必要な補修と不要な補修を見極めることが大切です。
工事範囲を明確にする
「全面張り替え」が必要なのか、「汚れが目立つ部分だけ」でよいのかによって費用は変わります。
来客スペースだけを優先して張り替える、バックヤードは既存クロスを活かすなど、工事範囲を整理することで予算を調整しやすくなります。
早めに相談する
急ぎの工事になると、夜間工事や休日工事が必要になり、費用が上がることがあります。
オフィス移転や店舗オープンの日程が決まっている場合は、できるだけ早めに相談しましょう。
クロス工事業者の選び方
- 現地調査を丁寧に行ってくれるか
- 見積りの内訳が分かりやすいか
- 店舗・オフィス・テナント工事の実績があるか
- クロス以外の内装工事も相談できるか
クロス工事を依頼する際は、価格だけでなく、対応範囲や施工品質も確認することが大切です。
業者の選び方1. 現地調査を丁寧に行ってくれるか
クロス工事では、下地の状態や施工範囲によって費用が変わります。
現地を確認せずに概算だけで見積りを出す業者の場合、後から追加費用が発生する可能性があります。
現地調査を行い、壁や天井の状態、下地補修の必要性、什器移動の有無まで確認してくれる業者を選びましょう。
業者の選び方2. 見積りの内訳が分かりやすいか
見積りでは、以下の項目が明確になっているか確認しましょう。
- クロス材料費
- 既存クロスの撤去費
- 下地処理費
- 施工費
- 廃材処分費
- 養生費
- 什器移動費
- 夜間・休日工事費
- 追加費用が発生する条件
「クロス工事一式」とだけ書かれている見積りでは、どこまで含まれているのか分かりにくいため注意が必要です。
業者の選び方3. 店舗・オフィス・テナント工事の実績があるか
住宅のクロス工事と、店舗・オフィス・テナントのクロス工事では、注意点が異なります。
店舗やオフィスでは、営業時間、搬入経路、ビルの管理規約、原状回復条件、他の工事との工程調整なども関係します。
そのため、法人向けやテナント向けの内装工事に慣れている業者を選ぶと安心です。
業者の選び方4. クロス以外の内装工事も相談できるか
クロス工事だけでなく、床工事、間仕切り、天井補修、電気工事、原状回復なども同時に必要になるケースがあります。
別々の業者に依頼すると、工程管理が複雑になり、工期や費用が増えることがあります。
クロス工事を含めた内装工事全体をまとめて相談できる業者であれば、スムーズに進めやすくなります。
東京・千葉・神奈川でクロス工事・内装工事なら株式会社アクシスへ

クロス工事は、オフィスや店舗、テナントの印象を大きく変える重要な内装工事です。
壁や天井の汚れをきれいにするだけでなく、空間の雰囲気づくり、清潔感の向上、来客時の印象改善にもつながります。
一方で、下地処理やクロス選びを間違えると、仕上がりの悪さや早期の剥がれ、追加費用につながることがあります。
株式会社アクシスでは、東京・千葉・埼玉・神奈川エリアを中心に、オフィス・店舗・テナント・公共施設の内装工事に対応しています。
- オフィスのクロスを張り替えたい
- 店舗の壁紙をきれいにしたい
- 原状回復でクロス工事が必要
- 壁や天井の汚れ・傷を補修したい
- アクセントクロスで空間の印象を変えたい
- クロスと床をまとめて張り替えたい
- 見積りが適正か相談したい
このようなお悩みがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。
現地調査からお見積り、施工管理まで丁寧に対応し、物件の状況やご予算に合わせた最適なクロス工事・内装工事をご提案いたします。
→ 無料相談してみる
内装工事におけるクロス工事まとめ

クロス工事は、内装工事の中でも空間の印象を大きく左右する重要な工事です。
費用相場は、一般的な張り替えで約1,200円〜2,000円/㎡が目安ですが、使用するクロスの種類、施工面積、下地の状態、天井施工の有無、夜間工事の有無によって変動します。
失敗しないためには、
- 施工場所に合ったクロスを選ぶ
- 下地の状態を確認する
- 見積りの内訳を確認する
- 安さだけで業者を選ばない
- 原状回復の条件を確認する
- 店舗・オフィス工事の実績がある業者に相談する
といったポイントを押さえることが大切です。
クロスの張り替えは、比較的短期間で空間の印象を変えやすい内装工事です。オフィスや店舗、テナントの壁紙の汚れ・劣化・デザイン変更でお悩みの方は、まずは現地の状態を確認したうえで、信頼できる業者に相談してみましょう。




